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2025/01/31

- Creo Parametric 2面に挟まれた領域のみ表示する方法 -

操作方法/TIPS CAD Creo Parametric

記事の概要

皆さん、こんにちは。

旭エンジニアリング 製品技術チームの橋本です。

今回は、2面に挟まれた領域のみ表示する方法をCreo4.0を用いて説明いたします。

【1】はじめに

この資料では、図の様なアセンブリと部品を例に説明致します。

アセンブリで2面に挟まれた領域のみ表示する方法には次の方法を利用します。
(1)断面のゾーンを利用する方法。

部品で2面に挟まれた領域のみ表示する方法には、次の2種類があります。
(1)断面のゾーンを利用する方法。
(2)簡易表示を利用する方法。

以下にそれぞれの具体的な方法と結果を説明致します。

【2】アセンブリで断面のゾーンを利用する方法

  1. 表示させたい領域の2面に、データム平面ADTM1とADTM2を作成します。
  2. ビュータブ>モデル表示グループ>断面>ゾーン をクリックします。
  3. 「Xsec0001」設定のダイアログボックスが表示されます。
  4. 1つ目の面として「ADTM1」をクリックします。
  5. 手前側を向いた矢印が表示されるので、「方向を変更」のボタンをクリックします。
  6. 矢印の方向が奥側に変更されます。
  7. 2つ目の面を指定するために、「+」ボタンをクリックします。
  8. 先ほど指定した「ADTM1」が「正の側面」に設定され、「負の側面」の行が追加表示されます。
  9. 2つ目の面として「ADTM2」をクリックします。
  10. 手前側を向いた矢印が表示されるので、そのまま「OK」をクリックします。「ADTM2」は「負の側面」に設定されます。
  11. 2つの面、「ADTM1」と「ADTM2」で挟まれた領域がゾーン「Xsec0001」として設定され、アセンブリツリーに、フッター>Xsec0001 が追加されます。
  12. データム平面を非表示にします。
  13. ビュータブ>モデル表示グループ>ビューを管理>ビューマネージャ をクリックします。
  14. 「ビューマネージャ」のダイアログボックスが表示されます。
  15. 断面タブ>Xsec0001をダブルクリックします。
  16. ゾーン「Xsec0001」として設定された領域のみが表示されます。
    注記:この方法では、奥側切断面の線が表示されます。この奥側切断面の線を非表示に設定する方法はございません。
  17. 表示を元に戻したい場合は、ビュータブ>モデル表示グループ>ビューを管理>ビューマネージャ をクリックします。
  18. 断面タブ>2次元断面なしをダブルクリックします。
  19. ゾーンが解除され、元の表示に戻ります。

【3】部品で断面のゾーンを利用する方法

  1. 表示させたい領域の2面に、データム平面DTM25とDTM26を作成します。
  2. ビュータブ>モデル表示グループ>断面>ゾーン をクリックします。
  3. 「Xsec0002」設定のダイアログボックスが表示されます。
  4. 1つ目の面として「DTM26」をクリックします。
  5. 手前側を向いた矢印が表示されます。
  6. 2つ目の面を指定するために、「+」ボタンをクリックします。
  7. 先ほど指定した「DTM26」が「負の側面」に設定され、「負の側面」の行が追加表示されます。
  8. 2つ目の面として「DTM25」をクリックします。
  9. 手前側を向いた矢印が表示されるので、「方向を変更」のボタンをクリックします。
  10. 矢印の方向が奥側に変更されます。「OK」をクリックします。「DTM25」は「正の側面」に設定されます。
  11. 2つの面、「DTM25」と「DTM26」で挟まれた領域がゾーン「Xsec0002」として設定され、アセンブリツリーに、フッター>Xsec0002 が追加されます。
  12. データム平面を非表示にします。
  13. ビュータブ>モデル表示グループ>ビューを管理>ビューマネージャ をクリックします。
  14. 「ビューマネージャ」のダイアログボックスが表示されます。
  15. 断面タブ>Xsec0002をダブルクリックします。
  16. ゾーン「Xsec0002」として設定された領域のみが表示されます。
    注記:この方法では、奥側切断面の線が表示されます。この奥側切断面の線を非表示に設定する方法はございません。

【4】部品で簡易表示を利用する方法

  1. 表示させたい領域の2面に、データム平面DTM25とDTM26を作成します。
  2. ビュータブ>モデル表示グループ>ビューを管理>ビューマネージャ をクリックします。
  3. 「ビューマネージャ」のダイアログボックスが表示されます。
  4. 簡易表示タブ>新規>名前:TEST1 を入力し、ダブルクリックします。
  5. メニューマネージャ>終了/戻る をクリックします。
  6. 「ビューマネージャ」のダイアログボックスで、「Test1」が選択されていることを確認して、「閉じる」をクリックします。
  7. 上記(1)で作成したデータム平面DTM25とDTM26が非表示に変更されている場合は、表示状態に変更を行い、表示されるようにします。
  8. データム平面DTM25に、手前側の押し出しを作成し、材料を除去で実行します。
  9. データム平面DTM26に、奥側の押し出しを作成し、材料を除去で実行します。
  10. ここまでの手順で、材料除去の押し出し1と押し出し2が追加され、2つの面で挟まれた領域のみ表示する状態が作成出来ました。
  11. ビューマネージャ>Test1>右ボタン>再定義 をクリックします。
  12. メニューマネージャ>編集方法>フィーチャー をクリックします。
  13. メニューマネージャ>取込み/除外>デフォルト をクリックします。
  14. モデルツリーで、抑制表示(■印が付いた)の2つの押し出し1と押し出し2を選択し、「選択」ポップアップメニューの「OK」をクリックします。
  15. メニューマネージャ>取込み/除外>終了 をクリックします。
  16. メニューマネージャ>編集方法>終了/戻る をクリックします。
  17. ビューマネージャ>簡易表示>マスター表示 をダブルクリックします。
  18. 切断されていない、元の部品形状が表示されます。
  19. ビューマネージャ>簡易表示>Test1 をダブルクリックします。
  20. 切断された状態(2面に挟まれた領域のみ表示)の、部品形状が表示されます。
  21. 上記の様に、簡略表示で、マスター表示とTest1の表示を切り替えることによって、簡単に表示状態を変更することが可能です。
  22. 注記1:この方法では、奥側切断面の線が非表示となります。
    注記2:この方法は、部品モデルにのみ設定可能で、アセンブリモデルでは設定できません。


この記事を書いた人

橋本 晃太

旭エンジニアリング株式会社
製品技術チーム セールスエンジニア

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