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2022/11/04

- アセンブリで循環参照が発生した場合の対応方法 -

操作方法/TIPS CAD Creo Parametric

記事の概要

皆さん、こんにちは。

旭エンジニアリング 製品技術チームの 橋本です。

今回はアセンブリで循環参照が発生した場合の対応方法を、Creo6.0を用いてご説明いたします。

【1】循環参照の表示例

  1. アセンブリで再生を実施すると、次のように表示されます。
  2. モデルツリーのトップアセンブリASM-TEST.ASMに△マークがつきます。
  3. ステータスバーに循環参照の表示が出ます。
  4. モデル通知のフラッグが表示されます。

【2】情報の表示方法1:モデル通知から

  1. モデル通知のフラッグをクリックすると、通知が表示されます。「1循環参照」をクリックします。
  2. 「通知センター」のダイアログボックスが表示されます。
  3. ASM_TEST.ASM を選択>参照ビューア をクリックします。
  4. 参照ビューアのダイアログボックスが表示されます。

【3】情報の表示方法2:モデルツリーから

  1. モデルツリーでトップアセンブリASM-TEST.ASMを選択します。
  2. 右ボタン>情報>参照ビューア をクリックします。
  3. 参照ビューアのダイアログボックスが表示されます。

【4】情報の確認方法

  1. 参照ビューア>処理>循環パスを検索 をクリックします。
  2. 参照ビューアに、循環パスが表示されます。
  3. 循環パス>循環パス1 をクリックします。
  4. 循環パス>循環パス2 をクリックします。
  5. 循環パス1/2共に
    構成部品 id 48 (PRT-TEST-4.PRT) 場所:SUB-ASM-TEST.ASM と
    PNT0 場所:PRT-TEST-4.PRTを結ぶ線に、循環参照の双方矢印( ⇄ ) が付いていることが分かります。
  6. モデルツリーで循環参照が発生しているサブアセンブリ「SUB-ASM-TEST」を検索します。
  7. モデルツリーの検索結果を利用して、「SUB-ASM-TEST」を選択し右ボタン、開く をクリックします。
  8. サブアセンブリSUB-ASM-TEST.ASMが開きます。
  9. 循環参照が発生しているPRT-TEST-4.PRTのPNT0をモデルツリーで選択し、右ボタン、定義を編集 をクリックします。
  10. データム点の定義情報が表示されます。
  11. 参照に表示されている「A_1:F6(データム軸):PRT」の上に、マウスポインタを移動すると、全情報「A_1:F6(データム軸):PRT-TEST-1」が表示されます。
  12. つまり、部品PRT-TEST-4.PRTのPNT0は、別部品PRT-TEST-1.PRTのデータム軸A_1上に、オフセット9.5で定義されていることが分かります。
  13. モデルツリーで、部品PRT-TEST-4.PRTと、別部品PRT-TEST-1.PRTを確認します。
  14. 部品PRT-TEST-4.PRTのPNT0は、後にアセンブリされている別部品PRT-TEST-1.PRTのデータム軸A_1を参照していることになります。
  15. 別部品PRT-TEST-1.PRT は 部品PRT-TEST-4.PRT より後に組み付けられていますので、ここで循環参照となっています。
  16. この循環参照を修正するには、上記 部品PRT-TEST-4.PRT の PNT0の定義を編集して、自分自身より前にあるものに参照を付け直す必要があります。

【5】循環参照の修正例

  1. モデルツリーで、部品PRT-TEST-4.PRTを選択>右ボタン>開く をクリックします。
  2. 部品PRT-TEST-4.PRTが開きます。
  3. モデルツリーでPNT0を選択>右ボタン>定義を編集 をクリックします。
  4. データム点のダイアログボックスが表示されます。
  5. 参照にマウスのポインタを移動し、「A_1:F6(データム軸):PRT-TEST-1」が表示されることを確認します。
  6. 参照内の「A_1:F6(データム軸):PRT-TEST-1」を選択>右ボタン>除去 をクリックします。
  7. 新しい参照として、自分自身、部品PRT-TEST-4.PRTの軸A_1を選択し、オフセット9.5で再定義>OK をクリックします。
  8. これで、自分自身、部品PRT-TEST-4.PRTの後にアセンブリされていた部分を参照して、循環参照が発生していた「PNT0」が、自分自身 部品PRT-TEST-4.PRT の軸参照に変更されました。

【6】循環参照の修正後の確認

  1. サブアセンブリSUB-ASM-TEST.ASM を開きます。
  2. 循環参照が発生していたPRT-TEST-4.PRTのPNT0をモデルツリーで選択し、右ボタン、定義を編集 をクリックします。
  3. データム点の定義情報が表示されます。
  4. 参照に表示されている「A_1:F6(データム軸):PRT」の上に、マウスポインタを移動すると、全情報「A_1:F6(データム軸):PRT-TEST-4」が表示されます。
  5. 部品 PRT-TEST-4.PRT の PNT0 は、自分自身 部品PRT-TEST-4.PRTのデータム軸A_1上に、オフセット9.5で修正定義されたことが分かります。OKをクリックします。
  6. トップアセンブリASM-TEST.ASM を開きます。
  7. 再生を実行します。
  8. モデルツリーや、ステータスバーや、モデル通知の表示にて「循環参照の表示」がなくなったことが確認出来ます。


この記事を書いた人

橋本 晃太

旭エンジニアリング株式会社
製品技術チーム セールスエンジニア

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